123TOTAL
武蔵ファイターズ3151230
南長津田ジュニアジャイアンツ0000
91回にもなる緑区連盟の大会、新型コロナの影響で春季大会は中止になり、ようやく秋季大会が始まった。開会式も入場行進がなくなったり、マスクの着用だったり様相が変わったが、野球ができる喜びを噛みしめながら、その日を迎えた。しかし、朝から不安定な天気。夜中に強く降った雨のため、連盟や審判の方々がグラウンド整備を朝早くからしていただいた。そしてなんとか開催できることに。感謝である。

1回戦の相手は「武蔵ファイターズ」さん、これまでも安定した強さで上位に入ってくる強豪チーム。試合前の練習を見てもみんな体が大きく圧倒されそうだ。しかしJGキッズたちはかえでが負傷で試合には出られないが、ベンチでみんなを盛り上げる。
集中して、試合に臨むことができた。

先発投手はキャプテンけいすけ、しょうたがマスクをかぶる。JGの新しい形だ。
先頭打者は左の好打者、一塁側ベンチなので、後ろ姿からそれがわかる。2球目をいきなりピッチャーけいすけの左横を鋭く抜けるゴロ、センターげんきに目を向けると、なんとあやのが逆シングルでキャッチしていた。しかし、打球に押され体が右に反転してしまう。ベンチのみんなが、目を見張る。あやのはそこからファーストへ送球!ツーバウンドでファーストしゅんたがミットに収めた。「よっしゃー」と思った瞬間、一塁審判の腕は横に広がった。「セーーーフ」
きわどいタイミングだったビッグプレーは3年生あやのの今できる最高のプレーだった。見ている監督、コーチ、応援団もびっくりのナイスプレーだった。これはホント惜しかった。
その後は、盗塁などで進塁されるも、ショートフライ、ピッチャーフライ、ショートゴロで3つのアウトを取り3点で抑えた。3点は先取されたもののしっかりとフライアウト、ゴロアウトで1回を乗り切ったのは、低学年が主体のチームとしては、上々の立ち上がりだった。
1回の裏はしゅんの死球から始まった。制球がまだ定まらない相手投手を攻めると決めた監督は2番そうたのワンボールツーストライクのタイミングでランエンドヒットを仕掛ける。しかし、そうたのフルスイングは惜しくも空をきり、ランナーのしゅんも落ち着いていたキャッチャーの送球でアウト、三振ゲッツーという結果だった。だが、思うのであった、チームとして実力差がある試合はどんどん動くことが鉄則だ。
続く3番しゅんたは粘って四球を選ぶ。そして4番けいすけは、やや振り遅れたものの一塁線を抜けるかという強い当たり。しかしファーストが倒れこみながらキャッチし落ち着いてベースタッチ。紙一重の当たりだった。
2回を迎えたが、武蔵ファイターズの下位打線はクリーンナップと遜色ない体つきで、打球も鋭く容赦なく攻め立ててくる。けいすけからしゅんた、しょうたと継投するも、四球やエラーなども絡み、失点を重ねてしまう。長坂谷グラウンドの外野はフリーだったので外野を目一杯うしろに下げるも、その上や横を抜けていく。センターげんきを中心にレフトゆうま、ライトひろとがこの暑い中走り続ける。それだけ外野に打球が飛んだ。給水タイムを幾度か設けて熱中症対策、なんとか2回を終えるも15点の大量失点。ここで普通は心が折れてしまうところだが、選手たちもベンチも応援席もひとつひとつのプレーに声を出し続けた。2回裏は5番しょうたから、高めのボール球に手を出してしまい、追い込まれるも、そこからファールで粘り、タイミングを合わせていた。そして、ジャストミートした当たりはショート正面の難しいバウンド、うまくショートがさばいてワンアウト。続く6番げんきは前の試合でもできていたが、スリーボールツーストライクまで粘った。相手投手の最後の渾身の一球に手が出なかったが、粘ることができた。7番ゆうまも、投手に向かう構えが明らかに変わっていた。ツーストライクと追い込まれるも、低めのボールを見極める。結果は空振り三振だったが、スイングに力を感じた。3回表にはしゅんが登板するも、ふたつのピッチャーゴロを自らのミスで走者を出してしまう。やはりキャッチボールの大切さをあらためて感じるところだ。唯一、見逃し三振をとれたのが本人にとっての収穫であろう。その後、しょうたにに投手交代するも容赦なく攻め続ける武蔵ファイターズ打線はこの回にも12点を加えた。この回には雷も鳴り、3度進行を止めるタイムが入り集中するには厳しい状況だったが、選手たちは決して気持ちが切れていなかった。実際、怪我のため試合に出られないかえでをベンチで見ていたが、例えば外野に飛んだ時の中継の位置などがまっすぐではないところに気がついていたり、必死に守っている仲間たちに声を出して励ましていた。いい勉強になっていると感じた。

最終回、0ー30というスコアになっていた。先頭は8番あやの。結果は3球目をセカンドライナーだったが、すべてのボールにフルスイングしていた。そして9番ひろとも同様に初球から思い切ってスイング、それも可能性を感じる力強いものだった。1番しゅんは四球を選び、そうたにつないだ。最後はそうたもフルスイングの三振。

試合は決した。悔しい大量点差での敗退だ。
この悔しさを忘れてはいけない。
できていることは増えてきている。
新しい戦力も加わってきている。5年生のしゅんたはピッチャー、サード、ファースト、外野と色んなポジションができる。そして、なにより的確な声かけやアドバイスをやさしく低学年にしてくれる。3年生そうたは野球が大好きで基礎ができているから色んなポジションを経験させたくなる。年長のあつきはすでに投げる捕る打つができる逸材。あとは、なんといっても癒される。楽しみは尽きない。がんばれJGキッズ!

【勝手にMVP】セーフだったが逆シングルでのナイスキャッチ、記憶に残るプレーをした「あやの」