第53回横浜市少年野球大会  決勝 対 星川タイガース (2019/8/31 14:00 薬科大スタジアム)

夏の甲子園を目指しているのはどこの高校生も同じ気持ちだろう。そんな神奈川大会の予選も行われている「薬科大スタジアム」が決戦の会場！現地入りしてびっくり。なんと両翼99M、センターまで122Mとあの東京ドームよりも広い球場である。のちに、グラウンドに降りた某コーチが言ってたが土がふかふかだったらしい。そしてこれまた広いファールグラウンド、こんなところで野球ができるのかってホントにそれだけでもいいって思ってしまうくらいの球場だった。

そして、試合は始まった。先発はしょうた。この大会、主に先発を担い数々の激戦を投げ続けてきた絶対エース。厚木杯は左腕のはまそうが優勝を手繰り寄せたが、横浜市大会では、アウトロー、インローにびしびしと決めて、試合を通じて緩急をつけながらの大人の投球をしていた。

攻撃では、2回に四球ではやてが出塁すると、しゅうまが練習を重ねてきたバントで送る。ここで7番れい、ツーストライクと追い込まれてしまう。しかし相手チームのタイミングをずらす抜いたボールに一度左足をついたあとにしっかりと間をつくりセンターの左にタイムリーヒットを放つ。

先制するも3回にすぐさま追いつかれる。3回の裏はJGの自慢の上位打線が躍動する1番しょうた、2番えいすけ、3番はまそう、4番あおそうの4連続安打。勢いが止まらない。れいの2打席連続タイムリーでこの回4点を取り5－1とリードを広げる。このままいくかとちょっと油断があったのか、相手チームも決勝まで上がってきた強豪である。そんな簡単には勝たせてくれない。そして野球は流れのあるスポーツ、終盤の6回に先頭の3番バッターにスリーベースを打たれると、一気に星川タイガースが牙をむいてくる。3番から3連続長打で、明らかにムードが一変した。顔つきが変わり、動揺がスタンドまで伝わってくる。するとピッチャーゴロで絶好のダブルプレーのシーン、普段落ち着いているしょうた、りゅうのすけだが雰囲気に飲まれボールをこぼしてしまう。この大会で何度もギアをあげてチームを救ってくれたしょうた、いくつものピンチで華麗な身のこなしでナイスプレーを続けてくれたりゅうのすけ、その2人がだ。それだけ星川タイガースの勢いがすごかった。

野球はおそろしいと感じた。だが今年のJGはいくたの強豪チームとの熱戦を繰り広げた経験があった。YBBL、厚木杯、横浜市大会、他の地域とのチームとの戦いは、刺激になり勉強になり、底力となっていた。最後はセカンドゴロをけいすけが落ち着いてアウトにしてなんとか逆転は許さなかったが1点差まで詰め寄られる。その裏も簡単にツーアウト嫌な流れだった。ここでりゅうのすけが左中間に、ツーベースを放つ。時間制限のある大会でこの一打は大きい。そしてえいすけのタイムリーで1点を追加した。点差も時間でも大きかった。次の回に入ったところで時間制限がきて試合終了のコール！「ん？ん？」スタンドに駆け付けたJG大応援団も一瞬なにが起きたか分からない。そしてなにが起きたかが分かった瞬間だった。時間が止まった感覚だった。グラウンドから歓声があがる。

そしてすべてが分かった「優勝だ！！やった！！」まわりの保護者や関係者のみんながだきあって歓喜の輪をつくる。グラウンドに目を向けると選手たちが全身を使って喜びを爆発させている。それを見てまた、スタンドは大歓声！選手たちはベンチ前で帽子を投げるパフォーマンス！

なみだなみだのシーンだった。よくがんばったJGキッズ！！星川タイガースさんの粘りもすごかった。対戦ありがとうございました。