1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | TOTAL | |
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南長津田ジュニアジャイアンツ | 0 | 0 | 3 | 1 | 3 | 5 | 12 |
永田台少年野球部 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
まだ平成だった4月28日に一度対戦し、まったく手も足も出ず2安打7奪三振で完敗している「永田台少年野球部」が準決勝の相手、しかも横浜市の強豪川島イーグルスを破って勝ち上がり勢いもあるチームを前にしてJGキッズたちはどのような戦いを見せてくれるか楽しみでもあり不安もあった。そこに暑さという敵も加わり、厳しい戦いが予想された。しかし一方で厚木杯をとり自信をつけた選手からは、4月のリベンジをするという強い意志が伝わってきていた。
試合が始まった。
初回の攻撃、いきなりしょうた、えいすけのチャンスメーカー二人が三振で倒れる。やはり相手投手はスピード・コントロールの良さに加え、緩急も持ち合わせている好投手、角度のあるボールを打ち返すのは至難の業だ。しかし3番そうた(は)が完璧に捉えライト前にヒットを放った。
まったく、スピードボールに打ち負けてなかった打球を見て、前の試合との違いをそこから感じ取れたのは、一人ではなかったと思う。その回には点は取れなかったが、その後の試合展開に期待を持たせるものだった。その裏、先発しょうたは、やや緊張のある守備陣が普段なら楽に捕れる打球を落球してしまいランナーを出すも、ショートりゅうのすけが難しい高いバウンドにジャンプしてキャッチからのナイススローでピンチを0点に抑える。ミスをチームメートがフォローする。これまで監督・コーチが口を酸っぱく言ってきたことが浸透してきている。
しかし2回にはミスが出て1点を献上してしまう。しかしここでもミスの連鎖反応は起きない。
3回表の先頭打者は、ここまでチームを引っ張ってきた大黒柱のしょうた、1番でもエースとしても大車輪の活躍を見せている。2ボール1ストライクからの4球目だった。前の対決では打てていなかったしょうたが右中間を大きく破るスリーベースヒットをかっ飛ばす。そのヒットは相手チームに動揺を与えるほどのインパクトがあった。その後、固いグラウンドで跳ねる打球を内野陣が後ろに逸らすなどのプレーで3点を入れて逆転。運にも味方された形だったが強く振っているからこその打球でもあった。4回にも1点、5回には2番えいすけ3番そうた(は)4番そうた(あ)の3連打で満塁。ここで調子を上げてきているはやてが走者一掃のライトオーバーの3塁打で追加点を奪う。その後も打線はつながり、6回にはそうた(は)がライトオーバーのランニングホームランを放つなど加点した。代打がくも痛烈な三塁線の当たりを放つも惜しくもファール、ほんのわずかなところだった。練習でのバッティング好調を見せられるところだったが惜しかった。たけはるも最近の好調さを維持しており、ライト前ヒットで存在感を見せた。守っては、れい、りゅうのすけ、けいすけが、そうた(あ)の内野陣が安定した守備で投手を助ける。最終回にライトで出場したふうやは右バッターのライト線へのきれていくフライを全力で追いかけグローブの先で捕るファインプレーを魅せる。
点差がついた終盤だった。相手チームの守備陣がこれまで以上に声を出してこれ以上点を取らせないという鬼気迫るものを感じた。これはやはり長年強豪として君臨しているチームの強さなんだと感じ、JGだったらどうだろうと、ここまで点差があったらシュンとしてしまうのではないか。やはり相手チームから教わることは多い。
もちろんチームとして一丸となって戦ってきた中でJGも成長している。特に、一人4年生でベンチ入りをしているしらしょうは試合が終わるまで、ベンチで大声を張り上げて応援していた。次のJG世代を担うしらしょうのこの姿は頼もしく見えた。
結果12-1で勝利した。その瞬間決勝進出を決めた。厚木杯に続く決勝進出、立派なことだ。しかし勝って兜の緒を締める。謙虚な気持ちを忘れずに、1試合毎に学んだプレーや試合に臨む準備、プレーだけじゃない挨拶や試合マナーに至るまでさらなる成長に期待して、薬大スタジアムという素晴らしい環境でできる喜びを感じながら、最高の結果に期待している。がんばれJGキッズ!