今年の夏は特別だった。そして格別だった。甲子園が第100回記念大会を迎え、すばらしい試合が連日続いた。レジェンド始球式も、いいアイデアだなと思ったし、いろんなレジェンドが見ることができてよかった。星稜の松井秀喜氏に始まり(まさかの母校が守備につき、解説が山下星稜名誉監督という・・・ほんとか~と疑いたくもなる)古くは坂東英二、阿仁屋宗八、松山商業対三沢の決勝再試合に投げ合った井上明と太田幸司、個人的には同世代の桑田真澄、佐々木主浩も当然注目したが、なんと言っても小学校6年生の時にテレビで釘付けになった夏の選手権大会3回戦の箕島×星稜戦、延長18回の大激戦を投げた石井毅(現:木村竹志)だった。小学校で野球チームには入っていなかったG☆Kは、父とのキャッチボールをするのが楽しみだったが、そこまでのめりこんではいなかった。だからこの試合も麦茶を飲みながら、前半戦を観て途中で遊びに行ってしまったくらいだった。しかしだ、遊びから6時過ぎに帰ってきて何の気なしにテレビをつけたら、まだ試合が続いていた。そこからが正確に言うとテレビに釘付けになったのである。星稜堅田と石井との投げ合い、星稜が点を取ると箕島が追いつくという展開。有名なシーンとして延長16回ファースト加藤が人工芝との切れ目に足を取られ、このファールボールを取れば勝利というところで、まさかの落球・・・しかもこの年に人工芝に張り替えられた。なんという・・・そして2年生の森川はここで同点ホームランを打つのである。まさに奇跡という言葉以外になにも思い浮かばない。

長くなったが、だからこそ箕島の石井毅の始球式を見たかった。あの頃のアンダースローとまではいかなかったが、横から素晴らしいコントロールで外角の低めにビシッと決めたのである。G☆Kの中では一番のレジェンド始球式であった。余談だが、横にいた審判が星稜の堅田だったのもすごく感動した。箕島×星稜の延長18回を超える試合はもう2度と見ることはできないが、この話にまつわるエピソードは盛りだくさんあるので、またつぶやいていきたいと思う。この試合を観て中学校で野球部に入る決心をしたG☆Kなのであった。